今回はIdeaPad Yoga 13の音周りの話をしたいと思います。ついつい色物のように見えるハイブリッド型Ultrabookながら、しっかりとした作りで普通のラップトップとしても優秀だという話は前回軽くしましたが、コンシューマー向けらしく音にも意外なこだわりが見て取れます。

 基本的なところを確認すると、ハードウェア的にはConexantのオーディオチップが搭載されていて、最新世代らしく24bit/192kHzにもきっちり対応しています。実際の効果はさておき、競合製品と同等のスペックを持っています。ただし、Ultrabookなので端子は最低限となる3.5mmのコンボジャックが付いているだけです。

 なお、最初に触れておくと、本体スピーカーは残念な感じです。なにせ筐体が薄いので仕方がないのですが、音楽を楽しむ用ではありません。音量はそこそこ出るので、プレゼン用なら部屋のサイズ次第ではなんとかなるかなという感じです。

 今回の主役は3.5mmステレオミニジャックの方です。まず本機の面白い点として、スピーカーとヘッドホンが別系統になっています。アナログ+デジタルで二系統というのはRealtekチップでよく見かけますが、アナログ+アナログで二系統というのは結構珍しいように思います。あるいはConexantでは普通なのでしょうか。
 以前、音質が良いラップトップとしてHPが投入したEnvy 14 Beats Editionというモデルがありましたが、あれはステレオミニジャックが二つあって同時に鳴らせるというものでした。残念ながら試用したことはないのでクオリティの程は未知数なのですが、チップにはIDT製だったように記憶しています。すぐ思いつくのはそれぐらいでしょうか。
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 さて、アナログ二系統ということで、当然ステレオミニジャック側はヘッドホン向けのチューニングがなされています。
 一つ目は音量で、本機のステレオ出力は一般的なラップトップのそれより少し電圧が高いようです。具体的には、K702(62ohm,93dB/mW)なら何とか音量に困らないぐらいです。この"少し"というのがミソで、高くし過ぎてしまうと今度は音量を稼ぎやすいモデルで音量調整がシビアになってしまいます。コンシューマー向けヘッドホンの殆どはK702よりも軽いと思うので、大多数のユーザーは困らないはずです。
 もうひとつ、ノイズフロアも比較的優秀です。感度の良いImage X10(50ohm,110dB/mW)ではいくらか無音ノイズが聞こえますが、実音量にして約-7dBのMDR-NC33(16ohm,98dB/mW)だとほぼわかりません。Ultrabookの中ではトップクラスの静寂でしょう。ただし、外来ノイズにはめっぽう弱く、ACアダプターからのノイズやバッテリーが充電される際のノイズがばりばり入ってくるのが玉に傷です。
 また、ラップトップでは珍しく、音量を上げてもノイズフロアが変わりません。最初は使用時以外はデバイスを切っているのかと思い、無音ファイルを再生しながら音量をいじったりもしましたが変化は見られませんでした。デジタル段だけで音量調整していることがわかります。

 結果として、Yoga 13のステレオミニ出力はラップトップとしては非常に優秀なものに仕上がっています。肝心な音の方も、内臓とは思えないくらい元気があり、ともすると下手なUSB-DACよりも音がいいくらいです。流石にK702だと駆動力不足で粗が目立ちますが、そもそも内臓アンプで鳴らすものじゃないので仕方のないところです。
 驚くべきは、Lenovoがこのことを全く宣伝していないことだったりするのですが、Yoga 13を入手した人は是非お気に入りのイヤホン/ヘッドホンで100時間程度エージングしてみて欲しいところです。

オマケ
 ラップトップのステレオミニ出力にノイズが乗って困っている人達へ小ネタを一つ。そもそも外部からノイズが入ってくる理由ですが、これは比較的大きな電流が作る磁場の影響を受けるからに他なりません。そして、ノイズ対策はシールドと古くから決まっています。時々誤解している人がいるのですが、シールドの本質は"囲み"ではなく"接地"にあります。つまり、アースにノイズを逃がすわけです。
 普通にラップトップを使っていると、ACアダプターだけが接地しています。もちろんこれで問題なく動くわけですが、電流量を考えるとむしろACアダプターはノイズ源になる場合の方が多いです。そこで、アースを増やしてあげましょう。とはいえ、きっちりアース線を引っ張っている部屋の方が稀でしょうから、コンセントまでたどり着けば十分です。一番手軽なのはUSB経由でしょうか。大抵ステレオミニジャックの隣にUSBポートが並んでいるはずです。あとはセルフパワーデバイスをそこに繋げればOKです。そんなもの持ってない、という人はACアダプター付きUSBハブを無駄に入れてみるといいでしょう。外来ノイズに対して絶大な効果を発揮しますよ。
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Tags: yoga ultrabook
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