float解除用
 前回の続きとなります。Androidの場合、デフォルトではオーバークロックツールは使用できません。rootを取得し、その上で(定格以上に上げるなら)カスタムカーネルを導入することが求められます。難しい作業ではありませんが、端末が文鎮化する危険性も無くはないので自己責任でトライすることになります。個人的には、手間に見合う効果が得られるのか疑問だったこともあり、つい最近までオーバークロックの存在そのものを忘れていましたが、ようやく試すこととなりました。結論から言うと、びっくりするぐらいの効果が得られました。TF101は古いデバイスなので現行機では状況が違うかもしれませんが、もしレスポンスに不満を感じているなら試してみる価値はあるでしょう。

 始まりはふとCPUの負荷を見たいなと思ったことでした。TF101にはデュアルコア1GHzのTegra2が載っていて、スペック的には結構パワフルなはずなのに使ってみると遅いというのは散々言ってきた通りなのですが、一体どれだけCPUを使っているのか見て見ようではないかと考えたわけです。そこで、Cool Monitorを入れてみたところ、意外にもフルロードにはなかなかなりません。カクついているなと思っても別にCPUが一杯一杯ではありませんでした。
 ただし気にあることもありました。CPUのクロックが頻繁に切り替わるのです。消費電力を下げる為に負荷に応じてプロセッサの速度を変えるというのは特に珍しいことではないのですが、見慣れたx86系のシステムと比べるとその頻度はかなり高いものでした。
 ここで閃きます。もしかしてCPUがクロック変動のせいでパワーを十分に発揮できていないのではないか、と。x86では動作周波数が切り替わる瞬間にどうしてもパフォーマンスが下がるものです。そのため、性能を重視するときは省電力機能を無効化するというのは定番の方法です。
 この考えは大当たりで、動作クロックを1GHz固定にするだけでレスポンスは格段に良くなりました。特に印象的だったのは、「あれ、ここアニメーションになってたのか」という発見が多数あったことです。デフォルトではカクついてそうとわからなかったのです。ちなみに、定格以内でクロックを固定したいだけならルート取得だけでできます。カーネル書き換えは怖いという人でも是非一度試してみて欲しいところです。これだけでもデバイスに対する印象が変わると思います。

 そのTF101、今は1.6GHz固定で動かしています。この状態ではデフォルトとはまるで別物になりました。多くの場面では1GHz固定との違いを感じませんが、重たいアプリになるとその性能を存分に発揮してくれます。特にパワーを要するブラウジングやYoutubeで目に見えてサクサクになりました。また、CPUと直接関係があるのかはわかりませんが、WiFiへの接続がスムーズになりました。心なしか感度も良くなっているような・・。
 もっとも、それでも不満がないわけではありません。元とは雲泥の差とは言え、相変わらずタッチに対する反応はワンテンポ遅いですし、時々アニメーションが滑らかでない時もあります。ただ、それらを差し引いても普通に使える端末だなと思えるようにはなりました。
 それから、オーバークロックはTF101に代表されるドッキング式のデバイスにまさにぴったりだと言えます。長時間駆動というのは確かに魅力的ですが、実際にはその長すぎる駆動時間を持て余すことも少なくありません。駆動時間を調整しながら余剰分をパフォーマンスに回せるというのは、まさに願ったりかなったりです。

 ちなみに、気になる消費電力と発熱ですが、TF101ではあまり問題は無いようです。後者に関してはまだ一度も熱暴走やフリーズを経験したことはありません。とはいえ、筐体の温度は確実に上がるのでほんのりと熱を帯びます。
 駆動時間の方は実際に使って様子を見てみました。
  • 1.6GHz固定
  • バックライト最大
  • WiFi常時ON
 以上の条件で5時間使用+7時間スリープでバッテリー残量が本体側45%でした。作業内容は1時間Youtube、1時間読書、残りが音楽を流しながらGoogleDriveやEvernoteで文章作成となっています。厳しめの条件でも6時間は動くので問題なく使えています。
 なお、テスト目的でバックライト最大にしていましたが、TF101のディスプレイは保護フィルムが貼ってあって実測275cd/m^2で室内では眩しく感じる場面が多いです。普段は輝度を落として使うことが多いと思うので実際の駆動時間は延びる可能性が大きいです。結局、CPUをオーバークロックしたところで最も電力を食うパーツがモニタであることに変わりは無いんですよね。

 以上、TF101のオーバークロックについてでした。あまりの変化にどうしてもっと早く試さなかったのか後悔したくなるくらいの効果はありました。完全にストレスフリーとはいかないものの、普通に使える、使う気にさせてくれるマシンに化けたのは正直大きな驚きです。もっさりを理由に使用を断念したアプリを再び試してみることになりそうです。
 ところで、Androidのマスコットキャラはドロイドくんですが、考えてみると擬人化キャラがいないんですよね。なので、いまは親戚?の雫さんに端末の監視をしてもらっています。
Tags: tf101 android
13.- 2015.08.23 11:55
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