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 PCが一人一台という時代も今は昔、複数のマシンが部屋で転がっている状況も珍しくなくなりました。特にマシン買い替えた時は、デスクトップの場合は周辺機器等をごっそり移行するので古い方は押し入れ行きということが多そうですが、ラップトップになると使えるマシンがそのまま一台余ることになります。単独で動かすにはパワー不足、かといって捨てるには勿体ないのもまた確かです。

 そんな余剰マシンを手軽に再利用する手段の一つが、今回取り上げるMouse without Bordersです。このソフト、何をするのかというと複数マシンの間でネットワーク越しにマウスとキーボードを共有できるようにしてくれます。この種のソリューションは古くからあり、切り替えスイッチはその代表格ですが、最近ではWormhole等より高度なデバイスも出回っています。ただ、古いマシンのために追加投資をするのは躊躇われるもので、そんな時にはフリーで使えるソフトウェアが最適です。

 マウス/キーボード共有ソフトとしての知名度で言えば、本ソフトよりもSynergyの方が上でしょう。あちらはマルチプラットフォームで自由度が高いという特徴があります。一方で、本ソフトはMicrosoft謹製なのでWindows環境でしか動きませんが、その代りに安定性が高く導入が簡単という利点を持っています。ネットワークを経由するソフトなのでファイアウォールには気を遣う必要がありますが、注意点はその程度で誰でも手軽に使用することができます。

 肝心の効果の程ですが、作業効率は確かに上がります。デュアルディスプレイ程自由度が高くはないとは言え、感覚として大差はありません。セカンダリに資料を表示させておいてメインで作業するような状況では非常に快適です。ファイル共有に関しては、ローカルにNASがあれば完璧ですが、無くてもクラウドストレージを利用すれば何とかなります。古いマシン活用しようと思うとパフォーマンス面に不安が残るものの、サブマシンとしてチューニングすれば大胆な運用も可能でしょう。

 筆者の場合は少し変則的で、非力なYoga 13がコンソールでW150HNMをサブにしています。双方ともメインを張れるスペックなので何をやらせてもサクサク動きます。スペック的には上のW150HNMですが、しかし持ち運びに向かないので使用頻度ではどうしてもYoga 13に劣っていましたが、今はサブディスプレイ兼外部プロセッサ的な少々勿体ない役割です。ただ、ラップトップの二台運用が初めてだったので、今のスタイルを思いつくのに時間がかかりましたが、W150HNM用には大きく立てるタイプのスタンドを用意するべきだったなと少し後悔しています。

 思うに、この種のアプリは今後Windowsタブレットが普及するにしたがって更に日の目を見ることになるかと思います。というのも、母艦さえあれば、タブレット用の周辺機器を揃えずとも使い慣れたキーボードとマウスでまとめて操作できるからです。自宅で置物化しやすいタブレットを今以上に有効活用できることは言うまでもありません。フルタッチデバイスはどうしても作業効率に難が生じてしまうものですが、普段はサブモニタとして使い、時々持ち出すというスタイルならば実用性は一気に増すことでしょう。
Tags: peripheral
 ThinkPadといえばラップトップですが、本体に限らず一部周辺機器にもその名を冠してるものがあります。その中から、今回は"ThinkPad Bluetooth Laser Mouse"を取り上げてみたいと思います。そもそもThinkPadには優秀なトラックポイントがついているので、他のマシンに比べればマウスの必要性は低いと言えますが、落ち着いて作業するときにはマウスが欲しくなるものです。本機はそんなシーンのために設計されたThinkPadファミリーの純正マウスです。

 ちなみに、筆者の場合はThinkPadに組み合わせるのではなく、Yoga 13で使うために入手しました。Yoga 13のタッチパッドは比較的大きく、反応も良好なのですが、それでもPCをサクサク動かすには少々使い勝手が悪いです。そのために、持ち出して使えるポータブルマウスを探していて辿りついたのが本マウスとなります。


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 いつも通りにLenovoでオーダーして、これまたいつも通りに箱の中の箱に入れられて届きました。マウス一個なにの送料無料で香港から届くと少し申し訳ない気持ちになります。小箱の中身は、マウス本体、電池、説明書二枚と非常にシンプルな内容です。豪華な梱包もそれはそれでいいものですが、環境に配慮したパッケージは好印象です。


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 本機は立ち位置的にビジネスユーザー向けマウスです。そのため、イルミネーションもなければDPI調整機能もないわけですが、唯一電池カバーのつくりは特徴的です。カバーを開けた様子はさながらカブトムシで、簡素ながらもギミック好きにはたまらない仕掛けが施されています。実用性の面でも、ワンタッチで開いてカバーを無くす心配が無いので便利です。

 ポータブル用ということもあり、一般的なものよりは小ぶりなサイズをしています。つまみ持ち専用と考えるべきでしょう。表面はThinkPadらしい艶消し黒、ロゴも印刷されてはいますが、無かったとしてもその質感と朱色のホイールですぐにThinkPadが連想できるデザインです。
 カタログスペックでは電池込みで97g。普通のマウス並みの重さです。ただ見た目の印象よりは重たく、小型ということもあり持ち上げるときにはその重量を意識してしまいます。残念ながら電池1本では動きませんでした。
 メインボタンは堅実なつくり。感触ではゲーマー向けモデルで多いマイクロスイッチに敵いませんが、その分クリック音が静かで耳につきません。セパレート式のボタンは十分に軽く、快適に使えます。ホイールはいまどき珍しいノッチありのタイプで、おそらく一周24刻みです。左右のチルトがついています。こちらも全く不満はありません。なお、ボタンはドライバで割り当てを変更できます。
 レーザー方式のセンサーは800dpi、Microsoft/Logitechの主流よりも少しだけ低いですが気にする人は少ないでしょう。リフトオブディスタンスは普通です。直線補正は弱く、CM6000よりもかからないので大多数のマウスよりも素直だと思います。マウスパッドとの相性は調べていませんが、一般的なレーザーマウス用のサーフェスで問題ないはずです。
 Bluetooth接続はスムーズそのもので、Yoga 13との組み合わせでは全く問題ありません。スリープから復帰した際や、マウスの電源を入れた際の再接続も迅速です。ただ、少し気になったのが、操作が途切れた時の待機状態に入るまでの時間で、結構短く頻繁に待機状態になります。バッテリーの持ちを優先しての設定だと思いますが、個人的にはもう少し長くてもいいかなと思いました。

 本機はとにかくシンプルなマウスで、最大の売りはその堅実さとなります。ThinkPadの名にふさわしく生産性を高めてくれること間違いないでしょう。また、Bluetoothマウスとしてはリーズナブルな価格で、手頃で無難なポータブルマウスを探している人にお勧めしたい製品です。
Tags: マウス
 今回はIdeaPad Yoga 13の音周りの話をしたいと思います。ついつい色物のように見えるハイブリッド型Ultrabookながら、しっかりとした作りで普通のラップトップとしても優秀だという話は前回軽くしましたが、コンシューマー向けらしく音にも意外なこだわりが見て取れます。

 基本的なところを確認すると、ハードウェア的にはConexantのオーディオチップが搭載されていて、最新世代らしく24bit/192kHzにもきっちり対応しています。実際の効果はさておき、競合製品と同等のスペックを持っています。ただし、Ultrabookなので端子は最低限となる3.5mmのコンボジャックが付いているだけです。

 なお、最初に触れておくと、本体スピーカーは残念な感じです。なにせ筐体が薄いので仕方がないのですが、音楽を楽しむ用ではありません。音量はそこそこ出るので、プレゼン用なら部屋のサイズ次第ではなんとかなるかなという感じです。

 今回の主役は3.5mmステレオミニジャックの方です。まず本機の面白い点として、スピーカーとヘッドホンが別系統になっています。アナログ+デジタルで二系統というのはRealtekチップでよく見かけますが、アナログ+アナログで二系統というのは結構珍しいように思います。あるいはConexantでは普通なのでしょうか。
 以前、音質が良いラップトップとしてHPが投入したEnvy 14 Beats Editionというモデルがありましたが、あれはステレオミニジャックが二つあって同時に鳴らせるというものでした。残念ながら試用したことはないのでクオリティの程は未知数なのですが、チップにはIDT製だったように記憶しています。すぐ思いつくのはそれぐらいでしょうか。
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 さて、アナログ二系統ということで、当然ステレオミニジャック側はヘッドホン向けのチューニングがなされています。
 一つ目は音量で、本機のステレオ出力は一般的なラップトップのそれより少し電圧が高いようです。具体的には、K702(62ohm,93dB/mW)なら何とか音量に困らないぐらいです。この"少し"というのがミソで、高くし過ぎてしまうと今度は音量を稼ぎやすいモデルで音量調整がシビアになってしまいます。コンシューマー向けヘッドホンの殆どはK702よりも軽いと思うので、大多数のユーザーは困らないはずです。
 もうひとつ、ノイズフロアも比較的優秀です。感度の良いImage X10(50ohm,110dB/mW)ではいくらか無音ノイズが聞こえますが、実音量にして約-7dBのMDR-NC33(16ohm,98dB/mW)だとほぼわかりません。Ultrabookの中ではトップクラスの静寂でしょう。ただし、外来ノイズにはめっぽう弱く、ACアダプターからのノイズやバッテリーが充電される際のノイズがばりばり入ってくるのが玉に傷です。
 また、ラップトップでは珍しく、音量を上げてもノイズフロアが変わりません。最初は使用時以外はデバイスを切っているのかと思い、無音ファイルを再生しながら音量をいじったりもしましたが変化は見られませんでした。デジタル段だけで音量調整していることがわかります。

 結果として、Yoga 13のステレオミニ出力はラップトップとしては非常に優秀なものに仕上がっています。肝心な音の方も、内臓とは思えないくらい元気があり、ともすると下手なUSB-DACよりも音がいいくらいです。流石にK702だと駆動力不足で粗が目立ちますが、そもそも内臓アンプで鳴らすものじゃないので仕方のないところです。
 驚くべきは、Lenovoがこのことを全く宣伝していないことだったりするのですが、Yoga 13を入手した人は是非お気に入りのイヤホン/ヘッドホンで100時間程度エージングしてみて欲しいところです。

オマケ
 ラップトップのステレオミニ出力にノイズが乗って困っている人達へ小ネタを一つ。そもそも外部からノイズが入ってくる理由ですが、これは比較的大きな電流が作る磁場の影響を受けるからに他なりません。そして、ノイズ対策はシールドと古くから決まっています。時々誤解している人がいるのですが、シールドの本質は"囲み"ではなく"接地"にあります。つまり、アースにノイズを逃がすわけです。
 普通にラップトップを使っていると、ACアダプターだけが接地しています。もちろんこれで問題なく動くわけですが、電流量を考えるとむしろACアダプターはノイズ源になる場合の方が多いです。そこで、アースを増やしてあげましょう。とはいえ、きっちりアース線を引っ張っている部屋の方が稀でしょうから、コンセントまでたどり着けば十分です。一番手軽なのはUSB経由でしょうか。大抵ステレオミニジャックの隣にUSBポートが並んでいるはずです。あとはセルフパワーデバイスをそこに繋げればOKです。そんなもの持ってない、という人はACアダプター付きUSBハブを無駄に入れてみるといいでしょう。外来ノイズに対して絶大な効果を発揮しますよ。
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Tags: yoga ultrabook