タッチパッド搭載でなおかつ無線ということで、電池の持ちが気になるTOUCH MOUSEですが、まあ普通という感じでした。
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条件はこんな感じ
  • 電池1本
  • 使用期間19日
  • 一日平均4時間以上(たぶん)
  • 左クリック数48200/右クリック数6300
  • ジェスチャーは全無効

 公開されている公称値は電池2本で3か月なので、それに比べるとかなり見劣りするところですが、電池1本で20日という実測値自体は悪くない気がします。ただ、これまで無線マウスを常用したことがないので、他の製品と比較してどうなのかは正直わかりません。最近の流行は公称1年間?
 また、電源が切れそうになると赤のランプで知らせてくれますが、通知のタイミングが正確で光りだして1時間以内に正常動作しなくなりました。なので、次回からは光ったら潔くすぐに交換するかと思います。もっとも、(アメリカでは)電池自体非常に安く、計算してみたら1本あたり20円程度だったので運用コストは1日あたり1円となります。この値段だと電池の持ちを論じること自体ナンセンスに思えてきます。
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 実用性はいまいちと評したTOUCH MOUSEですが、その後もずっと使い続けています。確かに不満点は数多く浮かびますが、筆者の環境ではさほど困ってなかったりします。むしろ最近ではすっかりお気に入りとなりました。そんなわけで、本マウスを元にいろいろ考察してみようかと思います。今回はWindows環境におけるタッチパネルとホイールとの非親和性を取り上げたいと思います。

 いまでこそ当たり前ですが、WindowsがホイールをサポートしはじめたのはWindows 98からです。当時はチルトもなければ、滑らかに回転するホイールもなく、ノッチが刻まれているのが当たり前でした。Windowsは「刻み」に対して反応を返すだけで、要するに、ホイールとは言っても実際にはボタンの連打と大差ないわけです。
 その後マウスもOSも進化していくなかで、ホイールはしばらく変わりません。ようやく手が加えられたのがWindows Vistaで、そこからいくつかの拡張機能をサポートするようになります。その中でも代表的なものが水平スクロールと、スムーズスクロールです。水平スクロールについては説明不要でしょう。これを受けてチルト機能を備えたホイールが登場します。
 そして、スムーズスクロールの実装によってWindows上での滑らかなスクロールが可能となりました。今では各種アプリケーションでその恩恵を受けることができます。また、それまでは入力される「刻み」に比例した行数分移動させることしかできませんでしたが、スムーズスクロールなら少しだけ回せば少しだけ動かすことができます。この機能は広く受け入れられ、いまでは殆どのマウスがノッチの無い滑らかなホイールを備えています。

 なお、意外と話題に上ることは少ないのですが、スムーズスクロールを使うためにはいくつか条件があります。一つ目はVista以降のWindowsであること。XPで独自実装しているメーカーもありそうな気はしますが、OSの標準機能としてサポートされるのはVistaからです。二つ目はハードウェアがスムーズスクロールに対応していること。滑らかに回るホイールを持つマウスは大抵対応していると思います。ただし、デフォルトでは無効にされていて、OS側が「このマウスはスムーズスクロールに対応しているな」と認識したときに有効化されます。なのでドライバをインストールしないと有効になりません。そして三つ目、アプリケーションがスムーズスクロールに対応している必要があります。ここの扱いは様々で、マウスに応じて自動的にスムーズスクロールを有効にするアプリケーションもあれば、オプションで選択できるものもあります。
 ところで、スムーズスクロール非対応のマウスに対してアプリケーションで有効にするとどうなるでしょうか。試してみればすぐわかりますが、それっぽく滑らかに動きます。ただし、画面上の動きとホイールが同期しないので個人的にはむしろ使いづらいように感じます。

 ちなみに、お隣のMacOSではスムーズスクロールはOSレベルで管理されています。Finder等OS標準のソフトも対応しているので常に滑らかなスクロールが楽しめるわけです。それに比べてWindowsは統一感が無くいまいちわかりにくいという印象を受けるかもしれません。ただ、これはアプリの互換性を優先した結果で、一概にどちらが良い悪いと言い切れるものではないです。また、カクカクしているからダメというわけでもなくて、描画が早くパフォーマンス面に優れるという利点も持っています。

 ただ、OSレベルで完全に対応していないことが、Windowsがタッチパッド等のリニアなインターフェイスとの相性が悪い要因となっていることも事実です。操作に動きがついてこないわけです。ラップトップではタッチパッドでホイール操作が可能ですが、スムーズスクロール非対応のソフトで正確に1刻み入れるにはかなりの熟練が要求されます。TOUCH MOUSEではなお悪いことにドライバレベルで加速がかかるので、何刻み入れたのか全く把握できません。結果として、基本的なソフトであるエクスプローラーが使いづらいということになります。

 Windows 8ではホイールはどうなっているのでしょうか。タッチを想定したModernUIではもれなくスムーズスクロールに対応していそうなものですが、互換性が求められるデスクトップでは相変わらずな気がします。既に試してみた方がいたら是非教えて欲しいところです。もっとも、完全にModernアプリに移行するならともかく、汎用性を考えるとノッチのついたレガシーなホイールが無難なことに変わりはないでしょう。
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 前回述べたようにデザイン面では非常に秀逸なTOUCH MOUSEですが、いざ使ってみるとこれが意外と曲者で思い通りに動いてくれない困った子だったりします。まだ使い始めて日が浅く、慣れてくると評価が変わってくる可能性もありますが、たぶん人によっては一日で匙を投げる可能性もあるかなというのが正直な印象です。

1. ハードウェア
 形は見た目通りで完全な左右対称です。握り心地に関しては個人差が大きいので確かなことは言えませんが、比較的自由度の高い形だとは思います。サイズは決して大きくないので女性でも不自由なく持てるでしょう。ただ、ゲーマー向けモデルに比べると指をひっかけにくい形状なのが気になりました。デザインを優先したのでしょう。
 本体は上部カバーと下部の土台の二つに分かれています。上部には目玉のタッチセンサーが組み込まれていて、パターンが刻まれている部分で反応してくれます。なお、本マウスは物理的には完全な1ボタンマウスです。左右の押し分けはなく、カバー全体を押し込んでクリックすることになります。ここがメインボタンだけを押し込む一般的なマウスとの大きな違いで、使用感にも関わってきます。分解はしていませんが、押した感じでは最近のMicrosoftによくあるクトスイッチが使われているように思われます。
 下部に目を移すと、センサーにはお馴染みのBlueTrack。スペックは1000dpi/8000fps。これは他のBlueTrackマウスと同じ値で、どうやらX8以外の製品には同じセンサーが使われているようです。とはいえ、決して性能が低いわけではなく、個人的に最も信頼の置けるセンサーのひとつです。極ハイセンシないし極ローセンシでない限りは快適に使えるでしょう。
 ソールはこれまた最近のMicrosoftでよく見る黒いやつです。残念ながら滑りはそこそこと言わざるを得ませんが、触ってみた感じ耐久性は高そうです。ちなみに、CM6000にも同じ材質のソールが使われていて、そのときはすぐ剥がした記憶がありますが、今回はしばらく様子を見るつもりです。
 その他では意外と重量が優秀で、電池無しでCM6000より少し重たいぐらい、おそらく100g程度です。そこに単三電池を二本いれるわけですが、実は一本で動いてしまうので実質120gぐらいのマウスです。かのX8が140g超、ロジクールのM950が160g超なので案外軽いことがわかります。また、無線でありながら反応が素早く遅延がほぼありません。注意してみると若干遅れているようないないような、少なくとも使っていて気になることはないでしょう。

2. ソフトウェア
 従来通りのIntelliPointでも動きますが、今回はWindows 8への対応が済んでいるMouse and Keyboard Centerをインストールして使っています。ただし、使用しているPCはWindows 7です。なお、発売時こそ本マウスはWin7専用という話でしたが、当然のことながらタッチに最適化されたWin8にも対応しています。Win8で使用した場合には各ジェスチャーの機能も変わってきて、たとえば三本指はズームになっていたりしますが、そのうちWin8機を用意したらまた改めてレビューしようと思います。
 とりあえず、Win7上では利き手の指定や、ジェスチャーの練習、また各ジェスチャーの有効/無効を設定できます。左右のメインボタンに別の機能を割り当てることもできますが、そもそもボタンが二つしかないマウスでそれをやる必要があるのかは甚だ疑問です。また、各ジェスチャーの機能は完全に固定されていて、変更することはできません。更にいうと、個人的にもかなり意外なのですが、タップは使えません。ボタンがあるからクリックしろということなのでしょうが、おかげで中クリック(いわゆるホイールクリック)ができないのは地味に痛いです。左右どちらかのメインボタンに割り当てることは可能ですが・・。
 総じてとにかくカスタマイズ性の低さは気になってしまいます。あるいはせめてタップができたらかなり使い勝手が上がったと思うのですが、タッチパッドという汎用性の高いデバイスを備えた割には自由度は低いと言わざるを得ません。

3. ジェスチャー
 ジェスチャーの認識率は良好だと思います。マウスの持ち方によってはやりにくい動きもありますが、ちゃんと指を動かせばきっちり反応してくれます。唯一、一本指スクロールだけは初動までが遅いので慣れないうちは苦労しますが、感覚をつかめばそつなく意図的に入力できます。誤爆に関しては一本指のスクロールと進む/戻るがもっぱら懸念されますが、前者は時々、後者はごく稀にといった感じで使用に耐えないといったことはありません。ただし、慣性のつくスクロールで欲しい分だけぴったり転がすのは至難の業です。
 割り当てられている機能にはスクロールとエアロスナップ、そしてオリジナルのウィンドウ一覧画面とウィンドウ操作を助けるコマンドが揃っています。たくさんウィンドウを展開して作業する人にとっては便利に仕上がっていると言えるでしょう。
 と、一見すると便利そうなのですが、筆者は今のところ全ジェスチャーを切って使っています。スクロールに関してはむしろスクロールバーをドラッグした方が早いということで、そうしています。エアロスナップは機能的にはいいのですが、動作時にアニメーションが働いてぬるっと最大化したり元に戻ったりします。普段から各種アニメーションを切っている筆者としては、そのアニメーションで待たされるのが気に入らないので使うのを止めました。キーボードでWin+矢印キーを叩いた方が早いです。三本指のウィンドウ一覧に関しても同じ理由で、Alt+Tabの方がやはり早いです。マウスで全部完結させたい人にはいいのかもしれませんが、サクサク動かしたい人にしてみるとせっかくのアニメーションが邪魔となってしまいます。

4. クリック/右クリック
 先ほど述べたように、本マウスは物理的には1ボタンです。ではどうやって左右クリックを使い分けるのかというと、中央の溝より左側に指をおいた状態で叩くと左クリック、右側に指をおいて叩くと右クリックになります。ちなみに、両方に指が乗っていたり、全くタッチセンサー部に指がかかっていない状態で叩くと左クリックになります。逆に言うと、右クリックをするためには左側の指をもちあげてやらないといけません。人によってはこれがおそらく最大の敵で、左ボタンに指をおいたまま右クリックするような人は本マウスは避けた方が無難だと思います。
 左右の判定そのものは正確で、正しく触っていれば意図したたのと違う方が入力されるということはありません。判定領域も厳密で、溝を境にきっちりと分かれています。ちなみに、一本の指で両方にかかっている場合は右が優先されるので、溝のちょうど上で叩くと右クリックになります。このあたりの使い勝手はよく考えられています。ただし、構造上どうしても左右同時クリックはできません。

 まとめると、かなり人を選ぶマウスだということです。タッチパッドを駆使してスタイリッシュに、といきたいところですが実際にそれをやるとむしろ作業効率が落ちるというジレンマを抱えています。PCに慣れ親しんだヘビーユーザーよりも、ゆったりと操作する初心者にこそ向いているのでしょう。ただ、逆に初心者にとっては中クリックがないことがネックになる気がするので、個人的には勧めないと思います。ではどんなユーザーに適しているのかと言えば、間違いなく新しいものが好きな人ということになります。仮に合わなかったとしても、このTOUCH MOUSEなら置物としてその役目を全うしてくれるでしょう。
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