カラーマネジメントの呪文"sRGB/6500K/ガンマ2.2"の中で最もユーザーを悩ませるのが6500K、つまりは白色点ではないでしょうか。色温度とも呼ばれる通り、色というものは想定温度によって変化するものです。表示品質の統一を図るために、カラーマネジメントでは白色点を丁寧に扱わなければいけません。
 あいにく白色点を単体で取り扱ってもイマイチわかりづらいのですが、今回はイメージだけ簡単に紹介します。光源やインテントをついでで説明するのは大変なのでまた別の機会に。

sRGB 5000K/6600K/9400K
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 赤が5000K、白が6600K、青が9400Kとなっています。重なりがわかるようにワイヤーフレーム表示にしたらかなり見づらくなってしまいましたが、なんとなく雰囲気はわかるかと思います。温度が高くなるにつれて全体的に青くシフトしていきます。気を付けなければいけないのは、この3つは厳密にはそれぞれ違うプロファイルだということです。
 一般的に入力(ソースに埋め込まれたICC)と出力(ディスプレイのICC)の白色点が一致しない場合、色域変換がかかるので色空間は一つで十分です。白色点の違うsRGBプロファイルをいくつも持っているという方は珍しいのではないでしょうか。とはいえ、ソースに埋め込まれたICCの白色点が違うとインテント次第では出力結果が異なりますので多少は意識してやる必要があります。
 なお、言うまでもないことですがディスプレイICCの白色点は最終的な出力に非常に大きく影響してきます。このページに興味を持つような人にしてみれば当たり前すぎて言うまでもないことなのでしょうが、あなたのディスプレイICCの白色点を正確に把握していますか?
 というのも、筆者はColorMunkiに白色点で悩まされた苦い思い出があるのです。困ったら基本から振り返る姿勢は常に持ってないといけませんね。
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 sRGBとAdobe RGBと身近なPC業界の住人を紹介したところで、再び放送業界の話に戻ります。今回の主役はおそらくRGB世界一番の新顔、ITUのBT.709です。Rec.709とも呼ばれたりしますね。本来であればBT.601とセットで紹介するべきなのでしょうが、あいにくBT.601のICCが手に入らなかったので単体で。とりあえずざっくり説明するとBT.709はハイビジョン信号のためのプロファイルです。地デジやブルーレイなどまさに現行世代の放送業界で使われています。

BT.709(5000K) / sRGB(5000K)
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 今回はICCから入手した5000Kのプロファイルを参照しています。さて、知っている方にとっては当たり前のことですが、BT.709はsRGBと全く同じ色空間となっています。LCD時代に合わせて作り直しても良さそうなものですが、どういうわけかsRGBで充分実用に耐えると判断されたようです。逆に言うと、ついつい狭いと思いがちなsRGBも用途次第ではまだまだ現役だということなのでしょう。

 プロファイルとしてsRGBと同じものであったらわざわざBT.709を作る必要はありません。BT.709の特徴はガンマカーブです。
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 ご覧のとおりBT.709はガンマ2.4となっています。なぜ2.2にしなかったのか不思議で仕方ありません。ブラウン管を踏まえた上での数値だそうです。

 というわけであっさりとですがBT.709でした。ハイビジョン用のプロファイルがsRGBと同じ色空間というのはなかなか興味深いと思います。と同時に、いまのテレビの発色がいかに色付けされているのかふと考えてしまいますね。
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 sRGBの次はDTPの味方Adobe RGBです。その名の通りAdobe社が1998年に策定したsRGBより大幅に広い色空間です。こちらもあまり説明は必要ないでしょう。

Adobe RGB(6600K) / sRGB(6600K)
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 sRGBと比べると差は歴然。埋め込むプロファイルをうっかり間違えると全然違う絵になることは言うまでもありません。

Adobe RGB(6600K) / NTSC(1953)(6700K)
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 番外編。さりげなくAdobe RGBよりも赤が広いNTSC。

 ということで、ほとんど紹介することのないAdobeRGBでした。
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